語彙と語源

アメリカの大学生レベルの語彙を増やすには、語源を攻めるのが早道、と聞いた。

英単語は大まかに言って三種類の出自があり、①もともと英語として生まれたもの、②ギリシャ語に起源を持つもの、③ラテン語に起源を持つもの、がある。①は日常会話でよく使われる一般的な単語で、僕ら日本人も義務教育の中でずいぶん覚えてきているので、あまり問題はない。TOEFLで苦労するのは②と③の単語で、アメリカで「教養人の英語」と捉えられている単語の多くは、こちらの出自を持つ。

アメリカで生活していても、これら教養人の英語はテレビのニュースでもあまり出てこないし、友達との日常会話でも使われない。大学以上の高等教育に進まなければ、これらの単語を知らなくても支障はない。ところが、インテリ層になると、このレベルの単語を駆使できることが「教養がある」と同義だったりするし、実際、「ボキャブラリーの量とあなたの年収は比例する」みたいに喧伝している本が自己啓発コーナーの片隅に置いてあったりする。

アメリカ人でさえ外国語かと思うような、こんなギリシャ語やラテン語起源の英単語だが、こいつらをマスターするコツが「語源」である。英語では語源のことをEtymologyと言うが、英単語を因数分解し、個々のパーツの意味が分かれば、その単語の意味も自ずと理解できる。ヘンとツクリの意味が分かると、読めない漢字の意味が推測できる日本語の感覚に近い。

さっそくアマゾンで本を探し、値段も手ごろで評価も高かったこんな本を注文してみた。届いた本を見ると、ペーパーバックサイズで、何か見た目も古臭い。でも、実際にやり始めたら、僕も星を五つあげたくなるほどの素晴らしいワークブックだった。

Word Power Made Easy: The Complete Handbook for Building a Superior Vocabulary
Norman Lewis / / Bt Bound

この著者は「人間は忘れる生き物」ということをきちんと理解しており、同じ単語が三回も四回も繰り返し問題に出てきて、かつ前の章で覚えた単語は次の章の説明文で使われていたり、三つくらい前の章で覚えた単語が不意に問題に出てきたり、と、心憎いまでの定着サポート主義である。あまりいい紙を使ってないので、本に関しては比較的潔癖症の感がある僕でも、がんがん書き込みができた。ボールペンをしおり代わりに、電車の中やトイレの中、夜寝る前にベッドの中などで、ちょっと開いて一章を終わらせる。それを続けていたら、いつの間にか語彙力が上がっていた。

でも、「腹話術」なんて単語覚えても将来役に立つのかしらん。

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